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COLUMN

海苔のタンパク質はどれくらい?
1枚あたりの量と、ほかの食品との比較

公開日:2026年9月30日

先に結論:100gでは多い、1枚では約1.2g

海苔は、重さあたりで見るとたんぱく質の割合が大きい食材です。
文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」では、焼きのり100gあたりのたんぱく質は41.4gです。

出典:文部科学省 食品成分データベース「藻類/あまのり/焼きのり」(食品番号09004)

ただし、海苔はとても軽い食品です。
全形1枚(縦21cm×横19cm)はおよそ3gなので、1枚あたりのたんぱく質は約1.2gになります。

このページでは、成分表の数字をもとに、
海苔のたんぱく質を「100gあたり」と「1枚あたり」の両方から整理します。
あわせて、ほかの食品との比べ方や、毎日の食べ方も紹介します。

海苔100gあたりの栄養成分(ほしのり・焼きのり・味付けのり)

成分表では、一般的な板海苔(すさび海苔など)は「あまのり」という名前で載っています。
加工のちがいで、次の3つに分かれています。

下の表は、どれも可食部100gあたりの値です。

表1 あまのり(海苔)の栄養成分(可食部100gあたり)

成分ほしのり焼きのり味付けのり単位
食品番号090030900409005―
エネルギー276297303kcal
水分8.42.33.4g
たんぱく質39.441.440.0g
アミノ酸組成によるたんぱく質30.732.031.5g
脂質3.73.73.5g
炭水化物38.744.341.8g
食物繊維総量31.236.025.2g
食塩相当量1.51.34.3g
ヨウ素1,4002,100未測定µg

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(食品成分データベースで確認、2026年9月30日)
※成分表の値は全国の標準的な値です。産地や商品によって実際の値は変わります。

焼きのりは、ほしのりを焼いて水分が抜けた分、100gあたりの数字が少し大きくなっています。
味付けのりは調味料が加わるため、食塩相当量が焼きのりの3倍以上あります。

「たんぱく質」と「アミノ酸組成によるたんぱく質」、2つの数字がある理由

成分表には、たんぱく質の数字が2種類載っています。

1つ目の「たんぱく質」は、食品に含まれる窒素の量を測り、決まった係数をかけて求めた値です。
2つ目の「アミノ酸組成によるたんぱく質」は、たんぱく質を作っているアミノ酸を1つずつ測り、足し合わせて求めた値です。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表に関するQ&A」

焼きのりでは、前者が41.4g、後者が32.0gです。
一般に「海苔のたんぱく質は41.4g」と紹介されるのは前者の数字です。
食品のパッケージの栄養成分表示と比べるときは、どちらの数字かを確かめると混乱しません。

全形1枚(約3g)あたりに直すと

海苔1枚の大きさは、原則として縦21cm×横19cmです。これを「全形」と呼びます。
重さは、千葉海苔問屋協同組合が「乾のり1枚3gが基本」としています。
このページでは1枚3gとして計算します。

出典:千葉海苔問屋協同組合「海苔データベース」、海苔で健康推進委員会「海苔の基本サイズ」

計算のしかた

1枚あたりの量 = 100gあたりの量 × 3g ÷ 100g

例:焼きのりのたんぱく質
41.4g × 3 ÷ 100 = 1.242g → 約1.2g

表2 焼きのり全形1枚(3g)あたりの目安

成分100gあたり1枚(3g)あたり単位
エネルギー297約9kcal
たんぱく質41.4約1.2g
アミノ酸組成によるたんぱく質32.0約1.0g
脂質3.7約0.1g
炭水化物44.3約1.3g
食物繊維総量36.0約1.1g
食塩相当量1.3約0.04g
ヨウ素2,100約63µg

出典:100gあたりの値は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」焼きのり(食品番号09004)。1枚あたりは3gで換算した計算値。

ほしのりで同じ計算をすると、1枚(3g)あたりのたんぱく質は約1.2g(39.4×3÷100=1.18g)です。

おにぎりに巻く「3切」なら1枚の3分の1で約0.4g、
おかず用の「8切」なら1枚の8分の1で約0.16gになります。

味付けのりは、調味料の分だけ1枚の重さが変わります。
味付けのり1枚の重さの公的な基準は見つからなかったため、1枚あたりの値はここでは出していません。
(参考:味付けのり1gあたりのたんぱく質は0.40g)

ほかの食品とのたんぱく質比較

同じ成分表から、身近な食品の100gあたりのたんぱく質を並べました。

表3 身近な食品のたんぱく質(可食部100gあたり)

食品(成分表の名前)食品番号たんぱく質アミノ酸組成によるたんぱく質エネルギー
あまのり 焼きのり0900441.4g32.0g297kcal
だいず 黄大豆 国産 乾0402333.8g32.9g372kcal
にわとり 若どり むね 皮なし 生1122023.3g19.2g105kcal
糸引き納豆0404616.5g14.5g184kcal
鶏卵 全卵 生1200412.2g11.3g142kcal

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

100g同士で比べると、焼きのりのたんぱく質は、鶏むね肉や大豆より多い数字です。

ただし、この比べ方には注意が必要です。
焼きのり100gは、全形でおよそ33枚分にあたります。
鶏むね肉100gは一食で食べられる量ですが、海苔を一度に33枚食べることはまずありません。

「どれだけ食べるか」まで含めて考えると、
海苔は、たんぱく質を多くとるための食材というより、
ふだんの食事に少しずつ足していく食材だといえます。

1日に必要なたんぱく質と、海苔の役割

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、
1日のたんぱく質の推奨量を次のように定めています。

表4 たんぱく質の推奨量(1日あたり)

年齢男性女性
18〜64歳65g50g
65歳以上60g50g

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書「たんぱく質」の表
※妊娠中・授乳中は付加量があります。

焼きのり1枚のたんぱく質は約1.2gです。
成人女性の推奨量50gに対しては約2.5%、成人男性の65gに対しては約1.9%にあたります。

1日に3枚食べた場合でも、たんぱく質は約3.7gです。
仮に50gを焼きのりだけでとろうとすると、約40枚が必要になり、現実的ではありません。

海苔を1日に何枚食べるのがよいか、という公的な目安は見つかりませんでした。
参考までに、国内の乾海苔の生産枚数(2025海苔年度の共販枚数 約54億3千万枚)を
日本の人口(約1億2,268万人)で割ると、1人あたり年間約44枚、1日あたり約0.1枚です。
(輸入品や、業務用・加工での使い方は考慮していない単純な計算です)

出典:食品産業新聞社「海苔、5億枚減で終漁」2026年6月8日、総務省統計局「人口推計 2026年8月1日現在(概算値)」

つまり、たんぱく質の量としては、海苔から得られる分は多くありません。
肉・魚・卵・大豆製品など、主なおかずでとるのが基本です。
海苔は、その食事に「ついでに」足せる食材として考えるのがちょうどよい位置づけです。

ヨウ素について知っておきたいこと

海藻にはヨウ素というミネラルが含まれています。
焼きのりのヨウ素は100gあたり2,100µg、1枚(3g)では約63µgです。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、
成人のヨウ素の推奨量は1日140µg、耐容上限量(習慣的にとってもよい上限の目安)は1日3,000µgです。
妊娠中・授乳中の方の耐容上限量は1日2,000µgとされています。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書「ミネラル(微量ミネラル)」

焼きのりだけで計算すると、成人の耐容上限量3,000µgに届くのは1日およそ48枚、
妊娠中・授乳中の2,000µgに届くのは1日およそ32枚です。
ふだんの食べ方で、海苔だけが原因で上限を超えることは考えにくい量です。

一方で、同じ報告書では、日本人のヨウ素の主な供給源は昆布と昆布だしであるとされています。
ヨウ素の量は、海苔だけでなく、昆布や他の海藻、だし、サプリメントなども合わせた1日の合計で考えます。

また同じ報告書は、海藻を意図的に避け続けると、ヨウ素が足りなくなる方向につながるとも述べています。
海苔は、ふつうの量を、ふつうに食べるのがよい食材です。

甲状腺の病気で治療中の方や、ヨウ素の摂取について指示を受けている方は、
食べる量について、かかりつけの医師にご相談ください。

海苔を毎日の食事にとり入れる食べ方

量は少しでも、毎日の食事に無理なく足せるのが海苔の良いところです。
たんぱく質を含むおかずと一緒に使うと、食事の形を変えずに取り入れられます。

よくある質問

Q1. 海苔1枚にタンパク質はどれくらい含まれていますか?

焼きのりの全形1枚(約3g)で、たんぱく質は約1.2gです。
文部科学省の成分表では焼きのり100gあたり41.4gなので、3g分に換算した値です。
おにぎり用の3切なら約0.4g、おかず用の8切なら約0.16gです。

Q2. 海苔を食べればタンパク質は足りますか?

海苔だけで足りることはありません。
100gあたりの量は多いものの、1回に食べる量が数グラムと少ないためです。
成人女性の1日の推奨量50gを焼きのりだけでとるには、約40枚が必要です。
たんぱく質は肉・魚・卵・大豆製品などのおかずでとり、海苔はそこに足す食材と考えてください。

Q3. 焼きのりと味付けのりで、タンパク質の量は違いますか?

100gあたりでは、焼きのり41.4g、味付けのり40.0gで、大きな差はありません。
違いが大きいのは塩分です。
食塩相当量は焼きのり1.3gに対し、味付けのりは4.3g(どちらも100gあたり)です。

Q4. 海苔を毎日食べても、ヨウ素は大丈夫ですか?

焼きのり1枚のヨウ素は約63µgです。
成人の耐容上限量(1日3,000µg)に達するのは、焼きのりだけで1日およそ48枚分です。
ふだんの量なら海苔だけで上限を超えることは考えにくいですが、昆布など他の海藻やサプリメントとの合計で考えてください。
甲状腺の治療中の方は、医師にご相談ください。

Q5. 成分表の「たんぱく質」と「アミノ酸組成によるたんぱく質」はどう違いますか?

「たんぱく質」は窒素の量から計算した値、「アミノ酸組成によるたんぱく質」はアミノ酸を1つずつ測って足した値です。
焼きのりでは前者が41.4g、後者が32.0g(どちらも100gあたり)です。
一般によく紹介されるのは前者の数字です。

出典

  1. 文部科学省 食品成分データベース「藻類/あまのり/ほしのり」(食品番号09003)
  2. 文部科学省 食品成分データベース「藻類/あまのり/焼きのり」(食品番号09004)
  3. 文部科学省 食品成分データベース「藻類/あまのり/味付けのり」(食品番号09005)
  4. 文部科学省 食品成分データベース「だいず 黄大豆 国産 乾」(食品番号04023)
  5. 文部科学省 食品成分データベース「にわとり 若どり むね 皮なし 生」(食品番号11220)
  6. 文部科学省 食品成分データベース「糸引き納豆」(食品番号04046)
  7. 文部科学省 食品成分データベース「鶏卵 全卵 生」(食品番号12004)
  8. 文部科学省「日本食品標準成分表に関するQ&A」(令和8年3月)
  9. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
  10. 同 報告書「たんぱく質」
  11. 同 報告書「ミネラル(微量ミネラル)」
  12. 千葉海苔問屋協同組合「海苔データベース」
  13. 海苔で健康推進委員会「海苔の基本サイズ」
  14. 食品産業新聞社「海苔、5億枚減で終漁」2026年6月8日
  15. 総務省統計局「人口推計 2026年8月1日現在(概算値)」